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遺言について

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そもそも、遺言とは?

遺言とは、自分が生涯をかけて守ってきた大切な財産を、死後に最も有意義に活用してもらうために行う遺言者の意思表示です。
遺言を残しておけば、遺言者自らが自分の財産の帰属を決めることができます。また、相続財産を巡る相続人間の争いを可能な限り防ぐことができます。

遺言のないときは、どうなるか?

遺言のないときは、どうなるか?

遺言のないときは、民法が相続人の相続分を定めていますので、これに従って遺産を分けることになります(法定相続)。
しかし、法定相続に関する規定は、一般的な家族関係を想定して設けられています。
したがって、これをそれぞれの具体的な家族関係に当てはめると、相続人間の公平が図られないという場合も多いのです。
そこで、遺言者が、自分のおかれた家族関係を頭に入れて、その家族関係に最もぴったり合うような相続の仕方を遺言で決めておくことは、後に残された者にとっても有り難いことであり必要なことなのです。

遺言の作成方法には大まかに分けて二種類あります。自筆証書遺言と公正証書遺言です。

自筆証書遺言

自筆証書遺言とは、遺言をのこすご本人が、遺言の全文、日付、氏名を、自らの手で書き、印鑑を押すことにより成立するものです。

メリット
1. 公正証書遺言に比べて、作成手続きが面倒でなく証人も必要ない。
2. 公正証書遺言に比べて、費用がかからない。
デメリット
1. 公証役場に保管されないため、遺言者の死後、遺言書が発見されず、または、一部相続人により、遺言書が隠されたり、改ざんされるおそれがある。
2. 遺言者の死後、その遺言書を発見した者が、必ず家庭裁判所にこれを持参し、その遺言書を検認するための手続を経なければならない。

公正証書遺言

公正証書遺言とは、遺言をのこすご本人が、公証人の前で、遺言の内容を口授し、公証人がその内容を文書にまとめることにより成立するものです。

メリット
1. 公証人が関与するので、方式や内容の不備のおそれが少なく安全確実である。
2. 遺言書が公証役場に保管されるので、隠されたり、改ざんされるおそれがない。
3. 遺言者の死後、家庭裁判所の検認手続きが不要であり簡便である。
4 文字を書けなくても作成可能である。
デメリット
1. 公証人の関与が必要であり、証人2名の立会いを要する。
2. 自筆証書遺言に比べて遺言書作成に費用がかかる。

遺言が見つかった場合

公正証書遺言なら

遺言書の偽造や変造を防止する家庭裁判所の検認手続きが不要なので、費用と手間がかからずに不動産の名義変更手続きができます。

公正証書遺言以外なら

家庭裁判所の検認手続きが必要になるので、費用と手間がかかります。

遺言執行

遺言書は作成するだけでは意味がなく、遺言書の内容を実行してもらう必要があります。
遺言書が効力を発揮するのはご本人が亡くなった後なので、遺言書の内容が実行されたかを確認することは出来ず、誰かに遺言書の内容を執行してもらう必要があります。
遺言書の執行は未成年もしくは破産者以外であれば、誰でも可能です。
しかし、書類の収集や金融機関への手続き等、大きな負担となってしまいますので、私のような専門家を遺言の執行者にすることをお勧めします。

エンディングノート

エンディングノート

エンディングノートとは、ご自身が亡くなった後にご家族の方が判断や手続きが必要な際に必要な情報をまとめておくためのノートです。
自分の死後のことを書くことは縁起が悪いと感じるかもしれませんが、ご家族の方の負担を減らすためには大切なノートです。
また、ご家族のためだけでなく、半生を振り返ることでご自分がやりたいことや現在の財産、保険の内容等を把握する機会にもなります。どんな最後を迎えたいかをイメージするきっかけにもなります。

遺言書は法的な効力があるので規定された書き方をしないと無効になることがありますが、エンディングノートは法的な効力がありません。そのため、自由な書き方が出来るのでご家族の方への「想い」を伝えることもできる、とても大切なノートです。
現在、様々なノートが書店で販売されています。
ご相談いただければ、お一人おひとりに合ったノートの選び方や書き方のアドバイスができますし、書く中で見つかった課題への対処方法を一緒に考えさせていただくこともできます。必要であれば各種専門家をご紹介いたします。